一方、路線トラック輸送は、以後独自の分野を形成し、鉄道小口貨物を侵食し、30年代後半にその発展の基礎を固めました。

それは、この時期の飛躍的な輸送需要の増大に支えられ、需要の集中しています東海道に路線トラックが殺到し、34、35年に始まった系列化を促進するとともに、規模の拡大と長距離化を進めました。

その結果、域内および近距離区間における積合需要については、路線トラック輸送では充足しきれない部分が生じ、37年5月、「積合運送の許可の取扱いについて」と題する自動車局長通達が出され、区域積み合せの活動範囲が明確にされたのです。

同通達により、近距離区間の積み合わせは、近距離路線事業者、域内積合は区域積合、小型トラック、さらに小口の需要には「急便業」がそれぞれ分担することになりました。

しかし一方、大都市地域では、都市への人口・中小企業の集中が過度に高まり、小口貨物需要は著しく増大しました。

これら多数の小口需要は、路線トラック輸送が提供する定期・定路線サービスに対し、とくに域内・広域地域輸送については、スピード(即日配達)と正確性などのより高水準のサービスを要求し、近距離路線では充足しきれない分野を生み出したのです。

このような経緯があり、今日のトラック中古車産業の活況があると思われます。

これまで長い間トラック輸送は、貸切輸送です区域トラックと積合輸送です路線トラック輸送の2形態が中心でした。

しかし、荷主ニーズの多様化、いわゆる軽・薄・短・小に代表される輸送の小口化などにより、とくに域内における積合輸送に対して、従来の近距離路線トラックサービスや区域トラックサービスでは充足させることが難しくなってきました。

その結果、域内の小口貨物輸送においては、区域積合事業者、急便事業者、赤帽などに代表される軽車両等運送事業者、路線トラック事業者(近距離路線および宅配便事業者)など様々なトラック運送事業者が域内積合市場に参入し、競争が行われています。


28年8月の道路運送法の改正により、小口貨物を積み合わせて輸送するトラック運送事業は、これまでの定期積み合せ、不定期積み合せおよび区域積み合せの区分から、定期・定路線の路線トラック輸送と域内積み合せとしての区域積み合せとに改められました。

中古車トラック産業も色々と多様化顧客ニーズに併せて多様化していったということです。

両者の相違は、輸送形態、輸送距離ばかりでなく、輸送する品目にも大きな差がありました。

区域トラックの輸送品目は、貸切輸送形態を反映し、砂利・砂・石材、石灰石などの鉱産品、セメント、石油製品、化学薬品などの化学工業品および鉄鋼、機械などの金属、機械工業品が主力となっています。

これに対し、路線トラックは、積合輸送形態を反映し、小口の食料工業品、日用品雑貨が主体です。

50年代に入り、全体の輸送量が停滞しています中にあっても、営業用トラックによる輸送は比較的堅調に推移しました。

とくに路線トラックはこの時代若干停滞していますものの55年度までは著しい伸びを示していました。

と同時に、低成長時代に入り、大量輸送時代から少量輸送時代、さらには多様化の時代に入り、きめ細かい輸送サービスが提供されるようになってきたのですが、その代表が、路線トラック輸送にみられる宅配便であり、区域トラック輸送における引越輸送および区域積合輸送の台頭などです。

宅配便および引越輸送の登場はこれまでの需要依存型輸送から需要創造型輸送への転換であり、トラック運送事業者の競争が価格競争に加え、サービス競争へと発展していますことを意味しています。

中古トラックを用いた宅配便や引越の需要拡大が重要な意味をもっていたんですね。

トラック運送事業者が1年間に運ぶ貨物の量は、昭和57年度で約17億6,000万トンであり、このうち約17億トンが区域トラックにより運ばれています。

つまり、営業用トラック輸送量の96.6%は区域トラックで運んでおり、路線トラックは営業用トラック輸送量のわずか4%弱にしか過ぎません。

しかし、営業収入規模でみると、営業用トラック収入は57年度5兆6,610億円、このうち路線トラック収入は8,241億円であり、全収入の14.6%を占めています。

また、輸送距離からみると、区域トラック輸送量の80%は100km以下の輸送であり、短距離域内輸送が多いというデータがあります。

ちなみに片道が101~300kmの範囲の輸送は13%、301km以上の輸送は7%に過ぎません。

一方、路線トラック輸送は、輸送量の87%が100㎞を超える輸送であり、とくに300kmを超える長距離域間輸送は53°0を占め、区域トラック輸送とは対照的です。

当時は中古車トラックの輸送需要としては、長距離が多かったということですね。